妊娠生徒に体育実技要求 京都の高校に批判殺到、対応見直しへ
  http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160615-00000025-kyt-l26

という記事がありました。このニュースで日本人の強烈な差別心が見えましたね。
ヤフーニュースのコメント欄でもそうですし、掲示板やブログでも妊婦が高校へ通うなどとはけしからんという意見も多いです。

ただ、そういう意見を持つ人達が誰ひとりとして、理に適った説明をしていません。
妊婦の高校生を批判する人を分類するとだいたい3パターンくらいあります。
今回はそれらが何故間違っているのかを明らかにしたいと思います。


1 学生は学業を優先すべきで妊娠したら休学か退学すべき・・・というもの。


全く意味がわかりませんね。というか、日本の高校生の全てが学業優先してると思いますか?みんながお家に帰って暇さえあれば勉強をしているとでも?難関大学進学を目指すような人達ならそうかもしれませんが、勉強は赤点とらない程度で、バイトや遊びに夢中の人達も多いでしょう。遊びすぎて留年する人もいます。妊娠すれば、勉強の集中力も途切れるかもしれません、あくまでも可能性の話ですが。個人差もあるでしょう、臨月間近まで働いている社会人も居るのだから、高校に通って勉強できないとも言い切れません。いずれにせよ両立が辛ければ自発的に休学なりするものでしょう。本人が通えると思うなら学校で勉強しても何の問題もないはずです。また、妊婦であっても定期試験の結果が悪ければ留年せざるをえないのです。定期試験で問題なければ学業にも問題ないということでしょう。
なぜ、勉強を続けたい、続けられる自信もあるという人を休学か退学しなければならないのか?


2 妊婦の高校生がいたら周りに迷惑がかかる、悪影響がある・・・というもの。


全く意味がわかりませんね。妊婦が掛ける迷惑ってなんでしょうか?つわりとか破水ではないと思いますが、一体どんな迷惑がかかるのか。悪影響というのは他の生徒が妊婦を見て、僕も(ワタシも)妊娠させたい(妊娠したい)と思うことですかね?皆が交尾のことばかり考えて勉強が手につかなくなるとか?それは親の教育が悪いと言わざるを得ません。高校生にもなって妊婦くらいで惑うような人間が社会に出られるのでしょうか。本当に意味がわかりません。
こう言い訳する人もいます。妊娠すれば体育の実技を休めるのなら、わざと妊娠する人も出てくると・・・本気で言ってるんでしょうかね。体育を休めるごときで何かと不便で下手をすれば人生設計を大きく軌道修正しなければならない妊娠生活を選ぶ人がいるとは到底信じられません。


3 そもそも高校生が妊娠してはいけない・・・というもの。


これも全く意味がわかりません。具体的には高校生は一般的に親の保護下にあり、自活する術もなく、育てられないだろうというもの。退学、休学すべきという理由に意外とこう言う人が多いんですよね。もちろん退学すべきという理由として全く何の説明にもなっていません。子育てについては、本人やその家族が解決すべき問題で部外者には関係のない話です。夫が金持ちかもしれないし、親や親戚が金持ちかもしれないし部外者が指図すべき事柄ではありません。クラスメートが妊娠したからといってクラスの皆が養育費を出しますか?当事者家族にのみ、様々な負担がかかるだけです。場合によっては生活保護という形になって、税金を使うことになるかもしれませんが、だとしたら尚更、予定通り高校を卒業させて少しでも空白期間を無くし就職に有利な学歴を与えてあげるべきでしょう。退学すれば生活保護を受給しないというわけではないのですから。


要するに彼らは高校生が妊娠して学校へ通うなんてことは気に食わないということなのですが、そう言ってしまえば大人げないからなんとかして無理やり屁理屈をつけた結果が上記の1~3なのです。このような感情だけで正当な理由もなく誰かを否定することを「差別」と言います。


そもそも、妊娠したから退学や休学しなければならないという根拠もありません。行政も妊婦の高校生の体育授業について配慮すべきだと言っています。
京都新聞6月15日(水)23時9分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160615-00000025-kyt-l26 の記事から引用しておきます。

”京都府教育委員会高校教育課は15日、「高校には、それぞれの生徒の状況に応じて配慮するようにと繰り返し言っている。妊娠も、病気やけがと同様に配慮が必要」との見解を示した。妊娠した生徒の体育授業について「実技ではなく、リポート提出や軽微な体操で配慮できる」としている。
 スポーツ庁学校体育室は「体育の評価は実技だけではない」と、実技にこだわる朱雀高は認識不足と指摘する。学習指導要領にある評価の観点は運動技能含め知識や意欲など4点で、「妊娠や障害など考慮すべき一つ一つのケースを明記せずとも、現行の記述で生徒の人権に配慮した授業は行える。学習指導要領の趣旨が現場に周知されていないのなら残念」とした。”

以上。


しかしながら、これほど妊婦の高校生への嫌悪が強い割には各家庭での性教育の雑さはあまりにも矛盾しているように感じます。彼らはしっかりと子供たちに性行為するなと教えているんでしょうか?それとも妊娠したら中絶させる方向で?
わたしが以前書いた知恵ノート「性教育は正しく行われているのだろうか?」http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n378180でも見て勉強したほうがよろしいかと。